産地別カカオ豆の食べ比べが楽しめる、ブノワ・ニアンのグランクリュ
異色の経歴を持つカカオフェヴィエ
ブノワ・ニアンはベルギー国内外に7つの店舗を持つショコラティエです。ニアン氏は元製鉄メーカーのエンジニアという異色の経歴の持ち主。30歳までエンジニアとして働いていました。
自らをカカオフェヴィエ(カカオ職人)と呼ぶニアン氏。世界各国のカカオ豆農園を訪れ、その農園への敬意を表すために他の農園の豆とは一切混ぜず、それぞれの豆の特徴を引き出すように作られたシングルオリジン(単一品種)のチョコレートは根強い人気があります。
産地別カカオの食べ比べができるグランクリュ
今年はグランクリュという5個入りのアソートをいただきました。産地の異なる5種類のカカオ豆で作られたボンボンショコラが楽しめます。ビーントゥバーのチョコレートが増えタブレットの産地別は多いですが、ボンボンショコラで産地別の食べ比べができるブランドは数少ないです。
左 サン・ホセ・デ・ボカイ
新作のひとつ、ニカラグア北部産のカカオ豆を使用したガナッシュです。ドライフルーツを思わせる香りがしっかり。アプリコットの酸味と甘みが広がり、奥底にバニラの香り。ほんのりスモーキーさを残しながらきれいに溶けていきます。
右 クヤグア
ベネズエラのクヤグア産カカオ豆を使用したガナッシュです。口に含む瞬間スパイスの香りがふわっと漂います。ベリーのような酸味とマカダミアナッツを思わせるふくよかな風味。なめらかに溶けてミルクの余韻が残ります。
左 バラコア
キューバのバラコア産カカオ豆を使用したガナッシュです。完熟したバナナのようなフルーティーな香りと葉巻のようなスモーキーな香り。レーズンの風味もあります。しっかりとした苦みがコーヒーを思わせます。
中 アンボリカピキィ
マダガスカルのアンボリカピキィ農園産のカカオ豆を使用したガナッシュです。赤い果実の酸味が華やかに広がり、シトラスの爽やかさが加わります。最後にほんのりとバタークッキーのような香ばしさ。
右 ハシエンダ・ヴィクトリア
新作のひとつ、エクアドル産のカカオ豆を使用したガナッシュです。赤みを帯びたガナッシュはレッドカラントのフレッシュな香り。バターのようなリッチな風味とスペキュロスの風味もほんのり。
ブノワ・ニアンのチョコレートはタブレットも美味しいのですが個人的にはボンボンショコラのクオリティが素晴らしく感じます。
パッケージや紙袋、パンフレットからもカカオ愛がひしひしと伝わるブノワ・ニアン、来年も間違いなくリピートします!